2006年10月16日19:42日生オクラホマ(ジャッド@霧矢中心)
Comments(5)TrackBack(0)観劇 

オクラホマの感想です。
前評判が相当悪かったし、何も期待せずに行きました。
予想より若干、ほーーーんのすこーーーーしだけマシだったかな、
って程度です。
うん、古い臭いよね。これを今さら再演する意味がさっぱり分かりません。
見るから両思いの男女が、意地の張り合いでなかなか素直にならない様子を描いた明るく楽しいミュージカル。
もの凄くざっくりまとめるとそんな感じですね。
これはロジャース&ハマースタインのゴールデンコンビが組んだ初のミュージカルって事で、
ミュージカル史に残ってるそうです。はい、先生。覚えました(・∀・)ノ



しかしどう感想に入っていけばいいのやら。
もう正直に思ったことを書き殴っておきます。
作品がもう古くてまとまりがなくて薄っぺらい、
いわゆる昔のミュージカル臭ぷんぷんでした。
カーリー@トドさんのカウボーイ姿は写真で見るよりだいぶマシでした。
うん、爽やかな青年でしたよ。ヨーロッパの。
ローリー@あいあいとのいちゃつきっぷりが可愛かったです。
あいあいも本当に可愛くてねえ〜〜。
なんかもう全部が全部可愛くてねえ〜〜。
おじさんデレデレしちゃうよ。
癖のある役が好きですが、こういう砂糖のようなヒロイン役もなかなかいけるね。
明るい柔らかい光を放ってる、そんな少女でした。
ねねともりえのカップルも微笑ましかったです。
男の甘い誘いを断れない女の子、アニー@ねねちゃん。
そのねねをひたすらに思うちょっと頼りないウィル@もりえ。
いろいろすったもんだあって、最後はハッピーエンド。
いいねーー。青春って感じだねー。
とりあえず課題だった、「もりえの芸名と顔と愛称を一致させる」というのがクリア出来ました。
ああ、下級生に疎すぎていかんなー。
あと何と言ってもエラおばさん!!越リューのエラおばさん!!!
あっはーーーーーーーーん!!!!(*´д`)
私村のどの若い女の子よりもエラおばさんがいい…。
デカくて、人生いろいろ見てきた優しい瞳をした、強いエラおばさんがいい。
ああ、私とことん男前な年上女好きだなあ。
いやあ、おいしい役ですなあ。
普通に美人でした。声が8割方男でしたが、
そういうのが気にならないキャラのおばさんなので、よかったのではないかと。
そういう愉快な人達が住むオクラホマで、
カーリーとローリーの甘酸っぱいラブストーリーが展開されていくわけです。
まあ、そこまではよくある話ですよ。


で、問題は
悪役のジャッド。そう、霧矢大夢。
ジャッドは気難しい性格の変わり者でみんなに嫌われている。
ローリーとエラおばさんの農場で働いている。
彼もローリーが好きで、強引に慈善会に一緒にいく約束をとりつける。
ラブストーリーにおいての典型的な邪魔な存在ですわ。
三角関係の一角に全くなっていない、相手にされてない、そんな男です。
よくある話です。
なのに、霧矢大夢のジャッドは明らかに浮いていた。
カーリーとローリーにとって邪魔者というよりは、
あえてひどい言い方をするなら、この公演にとって邪魔だったのかもしれない。
あいつ、舞台あらしか?
原作でのジャッドを私はしりませんが、
きったなくてそんなに出番もなくて、誰にも見向きもされないようなすっごい悪らしいです。
でもこの宝塚のオクラホマのジャッドはそんな軽い設定じゃなかった。
プラス、霧矢大夢って役者が熱入れすぎた。
結果、このまとまりのない軽いミュージカルから、
完全に浮いた存在になってしまった。
孤独な男ジャッド。
人間が信じられず、恐れ薄暗い部屋で銃を磨く。
何を撃ちたいのか。自分を傷つける可能性のある全ての者にいつも心で銃を向けている。
でも、どこか泣いてるような目をしている。
撃ち抜いて粉々にしてしまいたいのは、自分の殻なのかもしれない。
写真の中の女にしか心を許せない彼。
写真は裏切らない。傷つけない。いつも同じ笑顔でそこにいる。
けれど、ぬくもりのない彼女たちをいくら眺めても、
心は癒されない。光はどこにもない。自分には誰もいない。
毎朝明るい太陽の光が差し込むたびに、独りであることを確認せざる得ない。
明日も、明後日もきっと独りだ。そんな恐怖を常に胸に抱きながら生き続ける毎日。
そんな彼が、恋をした。
太陽の香りがする少女、ローリー。
彼にとって彼女はどれほど眩しかったのだろう。
どれほどその光に、ぬくもりに包まれたいの願ったのだろう。
けれど彼は不器用だった。
全ての行動は彼女に恐怖を与え、軽蔑という感情を増大させる事しか出来なかった。
孤独なジャッド。愛される事を知らずに、愛されない苦しみだけを胸に刻んで、
彼は死んでしまった。その死に顔は安らかだったという。
彼はようやく楽になれたのだろうか。

って、こーーーんな妄想が膨らむような役作りをしちゃってるんですよ、霧矢大夢ってば。
ウェットに演じすぎて、周りとの釣り合いが全く取れてません。
ローリーが作ったランチボックスを賭けて村の男達がオークションをするシーン、
彼は2年間働いて貯めた全財産を賭けました。
けれど、誰もがそれを認めようとしませんでした。
彼の必死な思いを、
誰もがただ醜い物を見るような目で見つめていました。
ジャッドが心から、涙を流して声を震わせてローリーに「好きだ」と打ち明けました。
聞いてるだけで、こっちの心臓が張り裂けそうなくらい、
真剣な真っ直ぐな叫びでした。
ローリーは恐ろしい怪物に捕らえられたようにただ震えていました。
確かに思い余って抱きついたのは、いけないかもしれません。
レディーに対して失礼です。でも、愛する人に触れたいという思いを、
ほんの少しも汲み取ってあげられなかったのですか?
可哀相なジャッドは村を出て行きました。
走り去っていくジャッドの背中を見ながら、
彼の闇はもう、彼自身をすっかり飲み込んでしまったなあと、感じました。
再び現れたジャッドはもう、真っ黒な中にいました。
もう、ほんのわずかの可能性すら見いだせない暗闇でした。

そんなわけで、登場人物に感情移入しやすい霧矢ファンにはオススメしません。
たぶん、千秋楽に向けて、
きりやんの演技に熱が入れば入るほど、
ジャッドという人物像を掘り下げるほど、浮いた存在になっていくと思います。
なんかねー、普通にお話として見ると、
あのジャッドは救いが無さすぎて、ひっかかるだけなんだよねー。
他の登場人物達と、パッキリ空気が別れちゃってて、超違和感。
別に軽くフラットな悪役でいいと思うんだけどな。
で、結局なんでこの公演やろうと思ったのかしら歌劇団は?
っていう疑問しか残らない。
なーんだかね〜〜〜(´ー`)って感じ。
あ、でもフィナーレのプチショーはすごくよかったです。
きりやんが楽しそうで可愛かったです(*´∀`)ノ
まあ、誰よりも楽しそうなのは男に戻った越乃リュウですが(笑)
生き返ったようにイキイキしてました<別に死んでねーよ
女役化粧のままだから、いつもの色気に妙な色気が+αされて、
新種のエロイ生き物になってました(*´∀`)ノ
いろいろ言いましたが、一回だけ観る分には特に問題のない公演かなと。
記念記念。越リューは一見の価値アリだし。
きりやんにこんなにひっかかるのは、私が結局霧矢ファンだからだと思います。
かるーい気持ちで観ればいいと思うんです。かるーい作品なので。
オーーーークラホマ!!ヽ( ゚∀゚)ノ

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この記事へのコメント

1. Posted by aiai   2006年10月16日 23:59
読んだお(・∀・)ノ
まさちかつん自らを変態だのなんだの言ってながら、
作品へのアプローチがすんげー正統派!!!
ピュアだわ…。(*´Д`)

それに比べオレって色々なモノをなくしてるなと
昨日話した後凄く反省しました(・∀・)ノ(それが反省の態度?)

私もナゼ今タカラヅカでオクラホマ?というのが永遠の謎だと思いますです。

でも轟君の胸を借り、思う存分やりすぎちゃっている霧矢は、そうそう観られないシロモノだと思うので
珍しいもん観られてよかったです。

ま、それが「オクラホマ」である必然性は全くといって無い(笑)
2. Posted by ブチ子   2006年10月17日 02:04
すげーーーー(・Д・)
アタシが公演観て、なんかモヤモヤする、って思ってたとこ全部解消してくれた、まさちかはん!!

言いたくてもうまく出てこなかったとこが全部書かれてて、読んですっきり
(*´∀`)アリガトゴザマーース
3. Posted by まさちか   2006年10月18日 22:46
>aiaiさん
そーなのーー、俺ピュアピュア♪<黙れ
アメリカの作品で、しかも超古いし、
現代の日本人の感覚じゃちょっと無理だと思いますよ…。
村をあげての壮大なジャッド苛め祭りにしか見えません。
ほんと、ショーがあってよかった。

>ブチ子さん
共感いただけましたか?嬉しいです。・゚・(ノД`)・゚・。
久々にがっつり語ってしまいました。
ああ、やっぱり自分霧矢ファン(笑)
4. Posted by りとるべあ   2006年10月21日 01:06
はじめまして。
かなり前から、ひっそりと読んでいたんですが・・・
まさちかさんのオクラホマ語りを読んで、つい出てきちゃいました。
オクラホマ、1回しか見てないんですけど、ジャッドのことがひっかかってひっかかって・・
もやもやしっぱなしだったんですよね。
オクラホマって古いけど能天気なほど明るいミュージカルだと思ってたのに、実際見たらどうしてもそう思えなくて。
寄ってたかって、ジャッドを除け者にしてるようにしか、見えませんでしたよ・・
カーリーもエラー叔母さんも、なんだかなーと思ってしまうのっていいのか?状態だったんです。
それって、キリヤンに思い入れがあるからだったんですねー
なんかスッキリ出来ましたよ。
でも、なんで今更オクラホマだったのかは、やっぱり謎です・・
5. Posted by まさちか   2006年10月23日 14:47
>りとるべあさん
実は私もひっそりと存じ上げておりました(笑)
周りのオクラホマ見た人に聞いたら、
やっぱりみんなジャッドがひっかかるようです。
特に誰のファンでもなく、冷静に見たらやっぱりあのジャッド苛めはおかしいと思います(笑)
古くさいけど明るいミュージカルだったら良かったですよね。
基本的に明るいのに、ジャッドのシーンだけ何か…。
あの時代のアメリカ人の感覚と、現代の日本人の感覚はやっぱりどうしても合わないと思います。
本当になんで再演しようと思ったのか…謎。

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