2006年10月23日16:35愛するには短すぎる※褒めまくりです
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超今さらですが、愛短の感想を。
もう5回観てるのに、ずっと感想書くタイミング逃し続けて、
なんかもう今さら言葉に出来ないような気がしますが…。
でもやっぱ頑張ってみます。


好きですね。相当好きです、この作品。
歌も台詞もそれぞれの人物も、最初から最後までの流れが、
何もかもが大好きです。すみません、正塚信者なもので。
たくさんの人の思いを乗せた4日間の航海。
船はもう出発してしまった、4日後には必ず着いてしまう。
誰もがその先に新しい道が待っていて、それは避けようのない事なのに、
時間は確実に進んでいるのに、何故かその四日間だけ現実から切り取られたような、
宙ぶらりんの空間を漂ってるような、
客席にいて私はそんな空気を感じました。
正塚先生は役者に転換させまくりで、それが苦手な人もいるようですが、
私は好きです。ああいう手法は芝居が中断されないので。
あと、壁を押して動かしてるジェンヌを見るのが楽しいので(笑)
今回は盆の使い方も本当に芸術だったと思うんですよ。
いろんな要素が完璧にマッチして、自分も船の乗客になった気分でした。



まずは、フレッド。
「我慢する事」を幼いときに覚えて、「おかげでたいした苦痛も感じずに」生きて来た彼。
とりあえず私が最初にフレッドを見た印象というのが、
「モヤっとした男だな」です。ああ、もう上手い言葉が見つからなくてもどかしいです。
彼の胸の中で渦巻いてる長年溜め込んできたものが発してるのが、
「モヤっ」なんですよ。
子供の頃から我慢が得意だった自分でも言うだけあって、
人より多くの物を抱え込んで生きてきたと思います。
プラス彼は根が優しいので、無理もしてきた。
選択すること、何かを望むこと。
そんな当たり前の欲望を彼は自分自身で切り捨てて生きて来たつもりで、
でも、切り捨てられるはずもなく、
棚の奥に押し込むように、目の前から無理矢理隠しただけで、
確実にそこにあって、しかもそれは棚の奥で成長を続ける。
フレッドは知らないフリを決め込んではみたけど、
いつだってその存在に怯えていたのが事実。
アンソニーの台詞で「社長の椅子もナンシーも別に望んじゃいなかった」
という台詞で私すごくドキっとしたんです。
ドキっていうかズキっ?って感じ。
いつも自分の手の中にあるものは、自分で選んだものじゃなくて、
だからその中に自分の存在を見つけることが出来なくて、不安な人生だったんじゃないかと思う。
与えられて、受け入れて、気が付けば金も地位もある。
でも自分で選択をしたわけじゃない。
今置かれてる状況の中に自らを見出すことが出来ない。
って、そんなにマイナス思考なわけはないと思いますが、
心のどこかにそんな気持ちはあったんじゃないかと思います。
そんな時に再会したバーバラ。
自分が思うままに自分でいられた頃が一気に蘇って、
そして一人の男として恋をして、
本当にありたい自分になりたいと思ったんじゃないでしょうか。
開けてしまったんですね、扉を。で、結果溢れ出してしまった。
バーバラとの再会がフレッドを変えていく様子がすごく好きです。
結局二人は結ばれなかったけど、フレッドの歩み方は今まで人生とは違ってくると思います。
無造作に荷物を溜め込んで見ないフリをしなくなるんじゃないかと思います。

あ、なんか長くなりすぎましたね。
次、バーバラ。もっと簡潔にまとめてみます。
ありきたりに夢を持って、それを目指して、
ありきたりに恋もして、別れもあって、そんなありきたりな一人の女性。
バーバラの台詞で好きなものが多いせいか、バーバラが結構好きです。
共感できる部分が多い人は結構いるんじゃないかと思います。
彼女の強い部分、弱い部分、優しい部分、不器用な部分。
世の中の多くの女性が持っている要素をバーバラは全部持っている。
身近にこういう友達がいそうな、そんな女性。
「あなたは優しいの、お人好しとかじゃなくて、優しいの」
この台詞が一番キます。
フレッドを責めるような、自分を責めるような、誰も責めていないような、
いろんな感情が混ざり合った声と表情をしているんです。
彼女を見ているとつくづく人間って不器用で愛おしいなあって思います。
一番欲しいものを欲しがらない。
けれど欲しがることは諦められない。
ああ、可愛い人だなあ。

アンソニー。
とりあえず付き合ってください。
いきなり超個人的な感想ですみません(笑)
大好きです、彼。素敵すぎ。
ほとんど知られてませんが、私トウコファンだし<一応アピール
あのフレッドにこういう友人がいてよかったなって思う。
二人の友情が見ていて羨ましい。
男っていいなあ。
彼の人を見抜く鋭さを少しわけて欲しいです。
人間が好きなんでしょうね、根本的に。
そしてこの人もこれまた優しいですね。
こういう優しさもあるのか。
フレッドは彼の存在にだいぶ助けられてるんじゃないかと思います。
きっとどこか憧れてもいると思います。
アンソニーはあの性格だからこその苦労も多かったと思います。
多くの事を見て、知って、その中で自分はどう生きたいか、
常に探求心を失わずに走りながらも、
はっきりしたビジョンをもっているんだと思います。
天性の楽観的な部分も加わって、本当に愛すべきキャラですわ。
うん、私がこうなりたいという憧れが服を着て喋っているような役なので、
なかなか冷静に見ることができませんでした。
私はアンソニーが羨ましい。
彼の目で世界を見て人を見て、恋をしてみたいなあと思いました。まる。

で、他に出てくる様々な人達のそれぞれの人生も素敵だなと思います。
正塚先生が書く複線上の人物たちが好きです。
本当に、みんながみんな人間くさくて、憎めないです。
マジ語りはこの辺にして、あとはツボなシーンとか、
萌えなシーンとかを。また元気のある時に別の記事で書く…かも…。

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